相続した不動産にかかる2つの税金

不動産を相続した際に発生する税金を解説。

不動産の相続時には「相続税」以外にも「登録免許税」といった税金も支払わなくてはなりません。そういった税金の計算方法を把握し、あらかじめ計画を立てておきましょう。

<目次>
登録免許税
不動産の相続税
基礎控除額を知ろう
法定相続人を把握する
不動産の評価価格の算定方法
不動産の相続税の計算方法
まとめ

 

登録免許税

登録免許税とは、登記簿にある不動産に関する所在地、面積、名義といったものを相続人の情報に更新して登録する際に支払う税金です。

登録免許税は「固定資産税評価額」という評価基準を元に計算します。

固定資産税評価額とは・・・

各市区町村が定めた評価額で、固定資産税や都市計画税、相続税、不動産取得税、登録免許税などを求めるために必要です。固定資産税評価額は不動産取引の指標となる公示価格などに比べて7割程度の額に設定されています。

 

登録免許税の計算方法

登録免許税=固定資産税評価額×0.4%

 

例えば、相続した不動産の相続税評価額が5,000万円だった場合、登録免許税は20万円になります。

不動産の相続税

相続税とは、亡くなった人の財産を相続する人が支払うことを義務付けされている税金です。不動産を相続した場合にも一定額以上であれば相続税を支払わなければなりません。

では、いくら以上になると相続税が発生するのでしょうか。

基礎控除額を知ろう

相続税は、相続した財産の総額から「基礎控除額」という金額を差し引いて残った金額に課税されます。

基礎控除額の求め方

基礎控除額=相続人の人数×600万円+3,000万円

 

相続人が配偶者+子供2人だった場合、相続人が3人のため、基礎控除額は4,800万円になります。

財産の総額が基礎控除額までの範囲であれば相続税はかからないことを押さえておきましょう。

法定相続人を把握する

法定相続人とは、民法により決められている相続人なる人のことを指し、順序も決まっています。

法定相続人・順位表
順位 関係
配偶者 被相続人の配偶者は常に法定相続人です。
第1順位
直系卑属
被相続人の子供→子供が亡くなっている場合は孫→孫・子供が亡くなっている場合はひ孫。養子や婚姻関係はないが、認知を受けている場合でも相続人になります。
第2順位
直系尊属
第1順位の相続人がいない場合、被相続人の父母→父母ともに亡くなっている場合は祖父母が対象になります。
第3順位
兄弟姉妹
第2順位の相続人もいない場合、被相続人の兄弟姉妹→兄弟姉妹が亡くなっている場合甥・姪が対象になります。

 

また法定相続人の組合せによって、法定相続分の割合が変わることにも注意が必要です。

組合せ 割合
配偶者と子供 配偶者1/2 子供1/2
配偶者と第2順位(直径尊属) 配偶者2/3 第2順位1/3
配偶者と第3順位(兄弟姉妹) 配偶者3/4 第3順位1/4
配偶者がいない場合

全額次順位が相続します。

同順位が複数いる場合は人数で分割します。

 

不動産の評価価格の算定方法

では、相続した不動産の評価はどうやって決定するのでしょうか。

■土地の算定方式
土地が市街地の場合、「路線価方式」という方法で評価します。

路線価方式とは、国税庁が発表している路線価の評価額に、土地の面積を掛けることで算定します。

土地が市街地以外の場合、「倍率方式」という方式で評価します。

倍率方式とは、農村部や山間部のような土地に対して、その土地の固定資産税評価額に、地区や種類ごとに決められている倍率を掛けて求められる方法です。

■建物の算定方式
建物の場合、固定資産税評価額がそのまま評価額になります。

■マンションの算定方式
マンションの場合は、「土地の算定方式」と「建物の算定方式」を合わせたものに登記簿謄本に記載されている持ち分割合を掛けた額になります。

不動産の相続税の計算方法

では、不動産を相続したときの相続税の計算方法を確認しましょう。

相続税は財産のから基礎控除額を差し引いた残りの額(課税遺産総額)を法定相続人に分配された額に課税されますが、課税遺産総額に応じて税率が異なることに注意しましょう。また、課税遺産総額の価格によって一定の金額が控除されます。

相続税の速算表は下記になります。

相続税速算表
課税遺産総額 税率 控除額
1,000万円以下 10% なし
1,000万円~3,000万円 15% 50万円
3,000万円~5,000万円 20% 200万円
5,000万円~1億円 30% 700万円
1億円~2億円 40% 1,700万円
2億円~3億円 45% 2,700万円
3億円~6億円 50% 4,200万円
6億円~ 55% 7,200万円

 

上記の表をもとに、1億円の財産を配偶者と子供2人に相続した場合を計算してみましょう。

【基礎控除額】
3(人)×600万円+3,000万円=4,800万円

 

【課税遺産総額】
1億円-4,800万円=5,200万円

 

【法定相続分の割合】
配偶者:1/2 =2,600万円
子供:1/4 =1,300万円
子供:1/4 =1,300万円

 

【相続税の計算】
配偶者:2,600万円×15%(税率)-50万円=340万円
子供:1,300万円×15%(税率)-50万円=145万円
子供:1,300万円×15%(税率)-50万円=145万円

まとめ

不動産の相続には「登録免許税」「相続税」という2種類の税金が発生します。

2015年1月の税制改正から、相続税は一般的な家庭にも関係のある税金になりました。あらかじめ相続税がどれくらいかかるのかなどを把握しておくことで、上手な資金計画を立てましょう。

また、相続税を支払うために、相続した不動産を売却するという選択肢もあります。

不動産を相続したときは、相続不動産の売却を検討されてはいかがでしょうか?