賃貸経営にかかる税金

賃貸経営において、税金は無視することのできない経費になります。建物などにかかる「固定資産税」や賃貸収入にかかる「所得税」など様々な税金が課税対象となるのです。では、どういった税金が、どういった税率でかかるのでしょうか?

固定資産税

固定資産税は、毎年1月1日時点での建物や土地の所有者に登録されている者に対して課税される税金です。土地活用でアパートやマンションを新築した場合、その年の1月1日にはその建物が完成していないため、その翌年から課税対象になります。

 固定資産税の税率は、原則「不動産の価格(固定資産評価額)」の1.4%(標準税率)ですが、最高の税率は2.4%まで認められており、市町村によって多少の差異があります。

 ちなみに「不動産の価格(固定資産評価額)」は建築費総額の40~60%程である場合が多く、5,000万円で建築した建物の「不動産の価格(固定資産評価額)」は2,500万円前後であると予測することができます。そこから固定資産税の標準税率の1.4%をかけると、35万円となります。

 また、「不動産の価格(固定資産評価額)」における地価は3年ごとに見直されることになっていることから、地価が下がったからといえども、タイミングによってはすぐに固定資産税が安くなることはありません。

アパート・マンションの対象となる敷地は固定資産税が軽減される

都市計画税

「都市計画税」は、住みよい街づくりの為の、都市計画授業や土地区画整備事業に充てられる税金で、通常は「固定資産税」と一緒に支払わることが多くあります。都市計画税の課税率は市町村によって異なりますが、「不動産の価格(固定資産評価額)」の0.3%を超えて課税することはできないことになっています。

所得税

賃貸経営における家賃収入は所得とみなされ、当然のことながら所得税が課税されます。所得とは、入居者から支払われる家賃から、固定資産税や支払利息といった経費を差し引いて残った利益を指し、これを「不動産所得」と呼びます。

 ここで注意が必要なのが、不動産所得における「利益」と「手取り」は違うということです。

損益(利益)=収益(家賃収入など)-費用(経費)

 例えば、家賃5万円、礼金5万円、敷金10万円といった入居者からの支払いがあった場合、収入は合計で20万円になります。しかし、実質的な収益は10万円になります。なぜなら、「入居者からの収入は20万円」になりますが、そのうちの敷金10万円は入居者の退去時に返還するものだからです。この場合敷金の10万円は単に預かっているだけになります。

 また、このことから敷金は所得税の課税対象にもなりません。同時に敷金の返還は支出にはなりますが費用には換算されず、敷金の返還によって不動産所得の所得税を下げることもできません。

事業税

賃貸経営にかかる税金悩む人オーナーが不動産賃貸業を「事業的規模」で行っていると判断された場合、「事業税」が課税されます。
 
事業的規模の条件

・貸家、アパート、マンションといった住宅の貸付の場合
戸建ては10棟以上、アパート・マンションは10室以上の場合。
 
・事務所・店舗などの住宅ではない建物の貸付

一戸建ての建物は5棟以上。ビルの1室などを貸し付けている場合は10室以上の場合。
 
・住宅の敷地の場合

付帯契約件数が10件以上で、貸付総面積が2,000㎡以上の場合。
 
・住宅の敷地以外の土地の場合

付帯契約数が10件以上の場合。

・上記の複合型
戸建ての場合は棟数、戸建て以外の場合は貸室数、土地の場合は契約件数で、それぞれを足して10以上の場合。

・駐車場の場合(駐車場業との認定)
駐車台数が10台以上の場合。

上記以外でも、課税する都道府県が賃貸収入や管理状況などを総合的に判断して事業用的規模と判断した場合、「事業税」を課税することができます。

事業税は下記の税率で求められます
事業税=(不動産所得-事業主控除)×税率

この「事業主控除」とは290万円までの不動産所得を指し、例えば不動産所得が290万円を下回れば、事業税はかかりません。
また、事業税の基準税率は5%で、最高税率は5.5%で都道府県によって異なっています。
また、所得税の確定申告をすれば、事業税も一緒に申告されたとみなされて、特別に事業税を支払う必要はありません。