オフィス移転は賃料だけで決めてはいけない!?

オフィス移転を検討される際に賃料を重視する方も多いと思います。オフィスの賃料は毎月の固定費となり経営にのしかかる重いコストなるので、当然ながら安く抑えたいものです。

オフィス移転で重要な条件とは?

オフィス移転の理由はそれぞれだと思いますが、移転先のオフィスも条件さまざまな条件での検討をするでしょう。

社員各々に意見を聞いたりすると、移転前のオフィスよりも「家から近くなる方がいい」、「広いオフィスがいい」「新しい建物の方がいい」、「高層階がいい」、「駅から近いほうがいい」、「ランチのお店が沢山ある方がいい」、「トイレがキレイな方がいい」などがあがり、それらの条件に合う物件となると、一向に決まらないでしょう。

一般的な傾向として、最終的にオフィス選びで重視するポイントは「賃料が安い」「駅から近い」という2つに集約されるようです。

駅から近く賃料も安いオフィスが見つかれば良いのですが、そういった物件にかぎって築年数が古かったり、狭い雑居ビルだったりとする可能性もあります。コストと駅からの距離の関係性は、オフィスにとって天秤のような関係で、どちらかを妥協しなければならないことも多々あることを考慮しましょう。

また、目に見えないコストも考えることで、本当にそのオフィスが適切な立地条件なのかも考えてみましょう。

駅からの距離でこんなにコスト差がでる

同じ構造や条件の物件と仮定すると、当然ながら駅から近い物件は家賃が高く、遠い物件は安くなります。 

では、家賃が安く駅から遠い物件の方がコストの部分でお得になるでしょうか。ここでは、駅からの距離と目に見えないコストについて考えてみます。

例)
営業会社Aは20名の営業人員を抱えており、営業社員の平均給与は250,000円です。事務所の移転を考えており、候補の物件は駅から5分と駅から15分の2つがあります。
当然のことながら賃料が安いのは駅から15分の物件ですが、賃料がやすいというだけで果たして15分の物件を選んだほうが良いのでしょうか。

ここで営業マンを例に目に見えにくいコストについて考えてみます。

1人の営業人員が1日に2回のアポイントがあると仮定すると、1人の移動時間は駅からの行き帰りで20分(5分×4回)と60分(15分×4)になり、その差は40分となります。営業人員が20人いるので、オフィスと駅の往復で1日あたり800分の差がでます。

月に20営業日で8時間/日の業務時間とし、営業人員1人あたり給与を時給換算すると時給は約1,563円となります。つまり、1日のうち1,563円分は駅とオフィスの移動に費やすこととなります。2つの物件の移動時間の差が40分なので、1人あたり約1,040円の差が出てきます。

営業人員が20人いるので、1日あたりのコストの差は20,800円となり、月換算すると416,000円分のコストを駅とオフィスの移動に費やしている事になります。

 

もちろんこの計算だけで判断するのは難しいでしょう。

オフィスの場合、初期費用として保証金(敷金)が数ヶ月分必要であったり、仲介手数料も賃料にともなって高くなりますので、一概に月の賃料のみで判断することはできません。

一方で、駅から近いことで営業効率が上がることも考えられます。駅から近いほうが社員のモチベーションが上がることも、事業を運営する部分では大きな要素です。

とはいえ、こういった見えないコストをどう考えるかは非常に難しい部分で、どうしても実際のコストの方が鮮明に意識されてしまいます。社内外の稼働効率なども加味して、総合的な見地から最善のオフィスを探しましょう