2017年11月13日
よくわかる賃貸仲介業

不動産賃貸に関わる法律の体系

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不動産賃貸仲介業務において、不動産会社は貸主と借主を仲渡しする業務を行います。不動産を貸す・借りる行為には不動産特有の法律が存在しています。本項では、不動産賃貸に関わる法律を紹介します。(スマイスターMagaZine Biz編集部)



(画像=写真AC)


■借地借家法の概要


建物や土地といった不動産の貸し借りは、レンタカーやレンタルビデオと違い、人の生活や生命に大きく関係しています。民法では、貸主(賃貸人)と借主(賃借人)を対等の立場として考えます。しかしそれでは、貸主(賃貸人)の一方的な取り決めなどによって、借主(賃借人)の家がなくなるといった、生活が脅かされる可能性があります。


そこで、1992年に賃借人の保護を目的とした「借地借家法」が施行されました。これにより、賃借人の保護にとって重要な事項には借地借家法が適用され、規定がない事項に関しては民法が適用されることになりました。

例えば、賃借の期限に関しては借地借家法が適用されますが、修繕に関しては民法が適用されるといった具合です。


■建物の賃貸借(借家)の種類


賃貸仲介業務において、取り扱うことが多いマンションや一戸建ての貸し借りは建物の賃貸借に当たります。建物の賃貸借には、居住用・営業用建物に関わらず借地借家法が適用されます。


・普通借家

存続(契約)期間を1年以上として賃貸借契約を行います。一般的に、契約期間は2年程度にすることが多いです。国交省の「賃貸住宅基準契約書(改訂版)」では、契約期間は任意で決めるものとしたうえで、賃貸人と賃借人は「協議の上、本契約を更新することができる」としています。契約の解除に関しては「賃借人は、賃貸人に対して少なくとも30日前に解約の申し入れを行うことにより、本契約を解釈することができる」と定めています。

また、存続期限に定めのない契約も行うことができます。
こちらの場合は、賃借人は3カ月の猶予期間を経て終了することができ、賃貸人から解約を申し入れる場合は、6カ月の猶予期間を経て終了します。

ただし、賃貸人から解約を申し入れる場合や、更新を拒絶するには「正当な事由」が備わっていなければなりません。正当な事由とは、賃貸人が該当建物の使用を必要とする事情や、賃貸借契約の従前の経過、建物の利用状況、建物の現状、立ち退き料の有無などを考慮し、裁判によって決定されます。

・期限付借家

契約を更新する普通借家に対し、更新のない期限付きの借家契約もあります。
「期限付借家」と呼ばれるもので、下記のどちらかが条件になります。

1、取壊し予定がある建物の賃貸借…法令や契約により一定の期間を経過した後に建物を取り壊すことが明らかな場合、建物を取り壊すときに賃貸借が終了することを定めることができるというものです。
2、定期借家…公正証書などの書面によって契約する場合に限って、期限に定めがあり契約の更新がない建物賃貸借契約ができるというものです。

・借地借家法適用されない借家(建物の一時賃貸借契約)

一時使用のために建物を賃貸借する場合は、借地借家法ではなく、民法が適用されます。
例えば、展示会や選挙事務所といった、限定された期間の仮住居として建物を一時的に使用する場合などが該当します。


■土地の賃貸借(借地権)の種類


他人の所有する土地を借りて、その上に建物を所有するためには、2種類の方法があります。一つは民法の地上権を設定する方法です。もう一つは、賃貸借契約によって賃借権を設定する方法です(借地借家法)。一般的に、「借地権」とは、この地上権や土地の賃借権を指します。また、借地権には借地できる期間によって、3つの種類があります。


・普通借地権

借地権の存続期間を最低でも30年としています(それ以上の期間を定めた場合は、そちらを適用させる)。賃貸人と賃借人の合意によって契約更新される場合、最初の更新では20年、2回目以降は10年の存続期間を設けています。

・定期借地権
存続期間の満了により借地権が更新されずに終了する借地権です。
定期借地権には「一般的な定期借地権」「建物譲渡特約付借地権」「事業用借地権」の3つがあります。

・一時使用目的の借地権
一時的なイベント用の敷地など「臨時設備の設置その他一時使用のために借地権を設定したことが明らか」な場合は、借地借家法の適用のない一時使用目的の借地権が認められています。


■まとめ


前述したように借地借家法は、立場として弱い賃借人(借主)を保護することを目的として制定された法律です。しかし、現代においては賃貸人と賃借人の力関係は大きく変わりました。


戦前の頃より、人口が右肩上がりに増加していた当時の日本は、常に家不足でした。そういった貸し手市場の世の中では、賃借人を守ろうと考えるのは当然です。しかし、空室率が上がり、人口減少が徐々に顕著になっている現代において、賃借人を過剰に守る現法律は、時代に合っているのかという議論があります。

「借地の歴史は、地主虐待の歴史だ」と語るのは、みずほ中央法律事務所の島崎政虎弁護士です。それはどういった意味なのでしょうか?

そうった不動産賃貸に関する法律の歴史については、こちらをご覧ください。(法律の歴史に続く)

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