2017年04月08日
寺岡 孝

忍び寄るアパートローン破産!?

寺岡 孝

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忍び寄るアパートローン破産!?


金融機関による昨年の不動産向け融資は12兆円超となり、過去最高を記録したのは新聞などの報道でご承知の通りだろう。

特に、2015年の税制改正で相続税の課税強化にともない、がぜん賃貸住宅需要が増加した。

加えて、マイナス金利政策で貸出先を模索する銀行などはこうした融資に動いた結果だ。


 


しかしながら、賃貸住宅の増加は人口減少社会には似つかわしくない状況で空き家対策などを見ると、いずれはアパートローン破産という結末になりかねない。

 

■相続税対策でハウスメーカーや建築業者にカモられる

地方都市でも相続対策のアパート建設が目立つ。

人口が5~10万人程度の都市で最寄駅も徒歩圏内にないような場所でも、ハウスメーカーや建築業者はアパート建築を勧める。

地主にはブームだからとか節税になると甘い言葉で誘いながら、畑だった土地に数十戸のアパート計画を持ち込む。


地主も不動産賃貸業などやったことがない人が大半だから、業者の言いなりになり、例えば、入居者がいなくても家賃が入る家賃保証の契約をセットにしてアパートを建てさせるのが彼らの常套手段だ。

加えて地元の金融機関も貸出先がないために、こうしたアパート建築に融資をするようになり、1億や2億の融資案件が簡単にできてしまう状況だ。


金融機関の社員も「渡りに船」で建築業者のところに営業に行き、大型の融資案件をいくつももらっている。

また、マイナス金利の影響も手伝って金融機関も無理な案件も取り込んでおり、例えば、本来の担保評価を上回るような貸出も多くなっているようだ。

 

■空室が目立ち始めると危険水域に

当初は新築プレミアムで入居者がいたが、数年後には空室が3割程度になる場合もある。

そうなると、保証家賃も見直しされてしまい賃料収入は下落する。

新築当初は家賃を高めに設定しても入居者は見つかるが、回りにアパート建築ブームで多くの物件が増えると、入居者は増えないままアパートの戸数ばかりが増加していく。




また、アパート建築業者はその収支計画で当初の2年間は相場よりも高い家賃でアパートの計画をしている場合もある。

「これだけ賃料がありますから1億の返済は楽チンです」なんていうセールストークを鵜呑みにするととんでもないことになる。

確かに新築後、数年間はローン返済より家賃収入の方が多いが、築5,6年で空室が多くなると家賃収入も減りローン返済が厳しくなる。

そうなると、家賃を全般的に下げていかないと空室が埋まらないという流れになり、当初の収支計画は破たんしてしまう。


つまり、その頃にはローン返済も厳しくなり、アパートローン破産の危険水域に入りはじめる。

 

■日本版サブプライムローン

日銀の黒田総裁はマイナス金利の主な効果の1つに貸家の増加を挙げている。

しかしながら、この効果は副作用と言われてもおかしくない。


マイナス金利で借金は容易にできるようになったおかげと相続税の課税強化の影響でアパート建築に拍車がかかっている。

相続税の評価減をするためにアパート建築をするのは昔からある節税手法であるが、人口減少社会の現状を鑑みると、これだけアパートなどの賃貸住宅が増加すれば需給バランスが崩れてしまうのは明らかだ。

 

アパート融資は地方の農地に賃貸住宅の建築をする場合でも融資してしまう。

土地の担保評価はどう見ているのか、疑問に思うことがある。

ある金融機関では、あまりに利便性に乏しく路線価なども安価な場合、到底自社の保証会社では担保評価できないため、他の流動化債権、証券化の形で融資しているものもある。

A銀行で借入していれば、系列の保証会社の抵当権が設定されているのが一般的だが、よくわからない会社名の抵当権が設定されている場合にはこのパターンである。

 

こうしたケースは、リーマンショックを呼んだサブプライムローンと同じだ。

複雑な証券化商品が多くなれば、その分、わからないうちにリスクが肥大化していく。

需給バランスが崩壊している賃貸市場に無理なアパートローンが増えている現状は日本版サブプライム問題になりかねない。

 

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