2018年11月09日
不動産テック

意図せず会社設立。日置社長を動かした強い思い(2ページ目)

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teritoru・日置愛社長(撮影=スマイスターMagaZine Biz編集部)



―teritoruはいつ設立したのですか。


2017年の11月末に立ち上げました。

実は、会社を作る気は全くなかったんです。大学卒業後、1年と少しニューヨークで生活しました。新聞広告の飛び込み営業をしていたんです。そこから2017年の5月に帰国して、住環境に興味を持った理由から9月頃から不動産業界を調べ始めたんですね。


なかでも賃貸住宅業界では、どういう仕組みで家が提供されていて、どう流通しているのかを詳しく調べていました。そこでIoTでアパートを建築している会社の社長に興味を持ったんです。


誰もが言っていますが、「賃貸住宅業界は、あらゆることがスムーズじゃないな」と思いました。非効率的というより、「なぜこんなに家が余っているのに、衣服のように気軽にそれぞれの家にリーチすることができないんだろう」ことですね。


そんな時に、IOTアパートの会社を知って、そこはテックで不動産を盛り上げようとしている、単純に「面白い」と思ったんです。


「この人に会って、話を聞きたい」と思いました。「では会うためにはどうしたら良いんだろう」と考えたときに、その会社を含めて複数のベンチャー企業が参加するイベントがあり、「このイベントに参加すれば社長に会える」と勝手に盛り上がってしまったんですよ。


でもよくよく調べたら、そのイベントは事業資金の調達を目的としたピッチイベントだったんです。でも、こっちはそんなこと知る由もなくて、「社長に会える」と盛り上がっているわけです(笑)


その思いだけでイベントに行こうとしたんですけど。やはりダメなんですよ。参加条件として、「株式会社」を持っていること、そして法人登記をしていないといけない。



―もちろん会社はないわけですよね。


でも会いたい。



―どうしたんですか。


ひとまず「teritoru」って会社名だけ考えて応募しちゃったんですよ(笑)。



―あー、そう来ましたか。


そうしたら1週間後後日に「合格しました。ピッチに採択されました」というメールが届いたんです。


周囲の人に「ピッチに出ることになった」と相談したら、「いや、それまずいよ」となって。



―そうだと思います。


「詐欺になっちゃうから、会社作らないとダメだよ」ということで、無理矢理作ったのが2017年の11月末だったんです(笑)。


だから結局、イベントには間に合わなかったんです。でも、そのイベントの外部メンターの方のご厚意で、募集が終わっていたアクセラレータープログラムにねじ込んでもらいました。


渋谷に呼び出されて行ったら投資家の方がずらっといて、いきなり「ピッチしろ」と言われたんです。



―そこでビジネスを発表したんですね。


いえ、当時は明確なビジネスモデルなんてありませんでした。




teritoru・日置愛社長(撮影=スマイスターMagaZine Biz編集部)



―え。


とにかく思いを伝えたんです。



―思いですか。


「日本はもっと若者が積極的に動かないとまずい。日本は恵まれているんだから、もっと暮らしの部分を変えて、人が自発的に動くような社会を私は不動産ビジネスという切り口から作っていきたい」と言うような話を。まあ良くペラペラとできたなと思うんですけれども(笑)。


そこで、なんだかよく分からないうちにアクセラに参加することになり、2017年の12月からスタートして、そのなかでアクセラレーターの方々の支援を受けながら、表現したいことをカタチにした「weeeks」が生まれました。私の表現したいことを形にしたのが『weeeks』というサービスになります。


『weeeks』の構想が生まれたのが2018年の2月です。アクセラのゴールが資金調達することで、4月に資本を調達しまして、その段階では1人だったんですけれども、今はパートナーを1人入れて会社を回している状態です。



―強い思いから始まった事業なんですね。もう少し詳しく聞かせてください。


ニューヨークから帰国する時に、私の頭の中では「これからの日本はゼロからイチを作れる若者が増えていかないといけない。なかでもグローバルに通用する何かを作れる人たちがいないと日本はまずいのではないか」という思いがありました。


だから「何か環境を変えるきっかけや、人が動く仕組みを作りたい」というのが漠然と頭の中にあったんです。

 

思えば、人は大きく分けて2つの環境を行き来しています。会社とか学校といった「外の箱」と、日常生活の「内の箱」です。この2つのどちらかに刺激を与えたら、人はもっと積極的に動き回るのではないかと考えました。「外の箱」は学業や就職などの選択肢がある。


では、日常生活にあたる「内の箱」を変えるようなサービスを作りたいなという思いですね。



>>次のページ:物件の魅力よりも一緒に住む人に価値を見出す(3ページ目)



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