2018年06月22日
不動産テック

スタイルポート、将来の展望とは<3ページ目>

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スタイルポート・間所暁彦社長(撮影=スマイスターMagaZine Biz編集部)



―将来的なこと、特にこのサービスをどうやって広めていくかについて教えてください。


戦略的な話では、今年から来年にかけてまずは新築・分譲マンションの領域を攻めていこうと考えています。広告の予算が、中古不動産の仲介会社よりもあるからです。先駆的なサービスを取り入れてもらえる余地がある。


新築においてはシェアトップを狙っていきます。新しく売り出される物件については、何らかの形で我々がデータをお作りしているという状況を来年中にもっていきたいです。


そうすれば、コストは自動化されてどんどん下がっていきます。技術だけでなく、オペレーションも洗練されていきます。


さきほどCADを読み取って3Dにする方法を模索しているとお話しましたが、3Dスキャナーを活用して作成する方法も、同時に開発していきます。これは中古物件を売りに出す際に、現状まだ住んでいて、かなり散らかっていても、CG化することができる。家にある家財道具やゴミのデータなどを消して空室の3Dを作ることができます。


制作コストを下げていければ、ホームステージングの代わりになるサービスもできるようになると思います。ホームステージングは部屋をきれいにして、家財道具を置いて、など手間がかかります。当社が使っている技術では、ファミリータイプのマンションでも、3D撮影は40分程度で行うことができ、そのデータを活用してCG化します。撮影した空間を、間取りと床と天井だけ残してCG化します。


こういった技術を開発しながら、中古流通にも普及させていきます。コストが下がり、同じ価格でより機能が多いサービスに乗り換えてもらう、という将来像を考えています。


新築・中古のマーケットあわせて、年間30,000室ぐらいを作れるまでに持っていきたいです。そうなれば、部屋のデータが蓄積されていきますので、リフォームやリノベーション、家具を置いて購買するといった新しい価値を提供できるようになるはずです。こういったデータを提供する形で展開していきたいと考えております。



―「100VRは1見にしかず」ではないですが、やはりリアルに内見する方が良いという考えもあるとは思います。


その通りだと思います。


ただ、1戸の物件に絞り込むのに10回も内覧をする、というのは面倒くさいはずです。扉開けた瞬間に「これは駄目だ」と感じる部屋もあるはずです。逆に、最初は良いと思っても、希望する要件を満たせていない物件なども結構あると思います。


そういったミスマッチを減らしていきたいんです。購入するために、候補を絞っていく工程で20~30戸はVRで内覧して、そのうち気になった2戸を見に行く。そして、どちらかに決めるといった流れになれば、それに立ち会う仲介会社の人件費だってもっと少なくて済むわけですし、購入者の検討までの期間も減ると考えています。


また、納得感もありますよね。価格を見て、高いとか安いとか、少ない選択肢の中から、営業社員の方に押し込まれると、「もっと良い物件があったんじゃないか」と思ってしまう。VRでたくさん見て、納得して買うといった事が大事かなと思っています。



―確かにデベロッパーや不動産仲介会社側のコスト削減も大きそうですね。


不動産会社も、エース社員を囲い込むことが難しくなってくるのではないかと思っています。天才的な営業社員って、どこの会社にもいると思うんですが、そういう人はちょっと良い条件があればすぐ抜けちゃいますよね。


そういう意味では、ビジネス全体を近代化するために仕事の平準化が必要で、そのなかでVRが活躍できるかもしれません。



―今後、VRが広まるなかでは、コストだけではなく使う側の技術に対する無理解も壁になるかもしれませんね。


それも正直あると思います。ここは時間がかかるかもしれません。


ひとまずは新築の領域で黒字化していけることが目標です。来期にはできると考えています。



―不動産取引にはいろいろと改善すべき点があると思います。その中で、内覧が肝だと思ったのはなぜですか。


不動産は価格が非常に不透明です。

そこにソリューションが必要だと思い、データベースに強い会社と組んでロボットで価格推定をしながら、WEB上で物件仲介が完了する仕組みを考えました。2013年頃には準備をしていたのですが、利用者の方がいざ物件を購入するとなると、内覧のところがネックになったんです。そこにコストがかかって店舗には勝てなかったんです。内覧を効率化する必要があると考えました。


ネット上で価格の査定を出して、買ってもらおうと思っても家探しはスペックだけで決めることはできません。部屋を見てみないと決まらない。そこをテクノロジー化していこうと思いました。



―元々ネット上で完結する不動産取引のサービスを検討されていたわけですね。いずれ、不動産業界はそういった取引がメインになっていくのでしょうか。


すでにアメリカでは10%ぐらいはCtoCの取引なんですよね。日本でも、いくらかはCtoCになっていくと思います。そうなると、内覧やマッチングは公開されるようになると思います。エスクロー業に関してはブロックチェーンが確立されていけば、普及する可能性もあると思います。


日本の不動産流通市場は、アメリカやイギリスと比べると、日本人が一生の間に住宅を買い換える回数が非常に少ないですよね。もう少し流通がなめらかになっていくことで、ライフステージにあわせた暮らしがしやすくなり、日本全体の幸福度も上がっていくのかなと思います。



Roovサンプルはこちら
https://roov.space/houses/480


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