2017年11月06日
石井くるみの民泊最前線

民泊に関わる三事業者、それぞれのマネタイズや業務内容とは

石井くるみの民泊最前線

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毎週月曜配信「石井くるみの 民泊最前線」

カピバラ好き行政書士 石井くるみさんに民泊の最新情報を紹介してもらいます。
平成30年6月から新制度がスタートする民泊の事業には、「住宅宿泊事業者」「宿泊仲介業者」「住宅宿泊管理業者」という3つのプレイヤーが関わります。

本日は、それぞれの事業者が担う役割と業務内容、マネタイズ方法を紹介します。(スマイスターMagaZine編集部)



(画像=写真AC)


■「住宅宿泊事業者(民泊ホスト)」


都道府県知事等への届出を行い、住宅に旅行者を宿泊させる事業(民泊サービス)を行う事業者です。言うなればホテルの経営者です。民泊の営業は、法律により最大年間180日までとされています。

・業務内容
宿泊者の宿泊予約の管理、宿泊者の受入、本人確認や鍵の受渡しと同時に宿泊者名簿の作成・備付を行います。宿泊者のチェックアウト後は清掃をし、次の宿泊者を迎え入れます。宿泊者はもちろんのこと、施設近隣住民への配慮・苦情に対応できる体制も求められます。

・マネタイズ
1泊当たりの宿泊料金(単価)は、物件の立地、規模(収容定員)、サービスの質、シーズンなどにより変動します。

一般的に、ホテルの利益率は、宿泊費から経費などを差し引くと20~30%程度と言われます。民泊も同様に、売上から経費(什器備品、水道電気光熱費、消耗品費、租税公課、外注する場合は運営代行費・清掃費・OTA(※)などへの支払手数料、賃貸の場合は建物賃料など)を差し引いたものが利益となります。

※注1:(Online Travel Agent・ネット上だけで取引を行う旅行会社)



【シミュレーション】
定員5名の2LDK、賃料10万円(賃貸)、1泊15,000円、20日間稼働ですべて2泊3日、運営代行手数料20%の想定(清掃以外を運営代行会社に任せるプラン)

【売上】

15,000円×20日=300,000円

【経費】
運営代行手数料60,000円
賃料100,000円
OTA手数料(12%)36,000円
水道光熱費30,000円
消耗品費10,000円
合計236,000円

【利益】
64,000円

利益率は21.3%でした。


■「住宅宿泊管理業者」


国土交通大臣の登録を受け、家主不在型(宿泊施設内に管理者がいない)の届出住宅にて住宅宿泊事業者(民泊ホスト)から委託を受けて管理を行う事業者です。従来の「民泊運営代行会社」と呼ばれる事業者を指します。

・業務内容
前述した住宅宿泊事業者が行う民泊サービスの全てを、住宅宿泊事業者の代わりに引き受けます。

営業開始前には、収益シミュレーションの作成、家具・家電購入、インテリアコーディネート、宿泊予約サイトの登録代行、集客ページ作成、ハウスルール、マニュアル、観光ガイド等作成を行います。

営業開始後は宿泊価格最適化、宿泊スケジュール管理、フロント業務(鍵の受渡し、部屋説明、トラブル時緊急対応、清掃サービス、消耗品補充、代金回収などを代行します。

報酬は、住宅宿泊事業(民泊サービス)の売上20~30%と設定するケースが一般的です。

住宅宿泊管理業者は売上の多寡にかかわらず、予約管理や清掃手配など一定の業務負荷がかかるため、ある程度リスクがある事業です。いかに売上げを伸ばすことができるか(又は高収益の物件を見極めることができるか)が重要となります。



(画像=写真AC)


■「住宅宿泊仲介業者」


観光庁長官の登録を受け、住宅宿泊事業者と宿泊者をマッチングし、宿泊契約締結の仲介を行う事業者です。既存のビジネスでは、「楽天」や「じゃらん」、「Expedia」などの旅行サイト運営会社がイメージされます。民泊の施設を主に仲介している事業者は「Airbnb」や「自在客」、「HomeAway」などが挙げられます。

住宅宿泊仲介業者は、消費者保護の観点から事前に仲介料金や事業者の責任などを明確にする「住宅宿泊仲介契約約款」を定めます。そして、実施前に観光庁長官に届け出ることが求められています。

住宅宿泊仲介業者は、不当な勧誘や違法サービスのあっせんが禁止されています。違反事業者は観光庁長官より措置命令を受ける可能性があります。たとえば無届けで住宅宿泊事業をする者や、登録を経ずに住宅宿泊管理業をする者を仲介するような場合には、サイトの削除命令などが求められることが予想されます。

住宅宿泊仲介事業者は、住宅宿泊事業者(民泊ホスト)と宿泊者(旅行者)の契約が成立した際に、住宅民泊事業者から送客手数料を受け取ります。手数料率の目安は宿泊費の5~15%です。各社によって異なります。参考までにいくつかの旅行会社の送客手数料を下記に引用します。

●楽天トラベル: 7~9%(プランにより異なる。事前・事後カード決済 +2%)
●じゃらんnet :10% (事前カード決済 +2%)
●一休.com:10% (事前カード決済 +3.5%)
●agoda:事前カード決済 12% / 国内agoda 9%)
●Booking.com:12%
●Ctrip:15% 
●relux:15%
(2017年11月時点のものです)

2017年現在、airbnbに対して民泊ホストが支払う手数料は宿泊代金の3~5%となっており、上記旅行会社と比較すると事業者にとってリーズナブルな設定です。

現在、住宅宿泊仲介事業者は、集客力・送客力の高さが重要になっています。近年、民泊の社会的注目を受け、民泊施設を専門に集客する国内外事業者が増加していますが、取り扱う施設数、エリアをいかに広げられるかが今後注目されます。

OTAを運営する会社は多くありますが、会社により取り扱う商品(高級ホテルや旅館のみを扱うブランド志向のサイト、アジア圏に強いなど)やシステム、手数料の設定などに特長があり、差別化を図っています。クレジットカード決済やNo Show(予約されたにもかかわらず宿泊者が宿泊しないこと)など、利用者にとって使いやすいツールであることも重要です。

宿泊は旅行や出張などにおける総合的なサービス事業であるため、つねに社会や利用者のニーズにマッチした事業展開を工夫していく必要があります。民泊の広がりを受け、今後、宿泊業界がどのような発展を見せるのかを見極め、参入事業を吟味してはいかがでしょうか。


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