2017年12月07日
島﨑弁護士の「底地の気になるソコんとこ」

弁護士が助言する借地の競売対応

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島﨑弁護士の「底地の気になるソコんとこ」




不動産の中でも、底地にまつわるトラブルは非常に多いです。

不動産に関する問題を多く取り扱う、みずほ中央法律事務所の島﨑政虎弁護士に、実際に起きた事例や解決方法を紹介していただきます。

今回は、借地権付き建物が競売されてしまった相談事例をご紹介します。(スマイスターMagaZine Biz編集部)




(画像=写真AC)


<相談例>
地主「先日、借地人が破産してしまったと聞きました。借地権と建物は競売になるそうです。土地を取り戻すには、どうしたらいいのでしょうか」

弁護士「まずは、2カ月は様子を見た方が良いですね。なぜなら…」


■借地が競売になったら?


前回も述べたように、賃借人は借りた物を貸主の承諾なく第三者に譲渡してはいけません(民法612条1項)。借地人が地主の許可なく土地を第三者に譲渡した場合、原則として借地契約を解除できます(同法612条2項)。


しかし、この例外として借地が競売となった場合は、地主の譲渡承諾を得る時間はありません。
そのため、競売の場合は例外的として、買受人が代金を支払った後に、地主に対して譲渡承諾を求める借地非訟を裁判所で行うことができます(借地法9条の3第1項、借地借家法20条1項)。

通常は、地主に対して一定の承諾料と引き換えに承諾するよう命じる判断が下されることが多いです。


■借地非訟には期間制限がある


この借地非訟は、競売後の買受人がいつまでもできるわけではありません。

代金の支払後、2カ月の間に借地非訟を行わなければならないという非常に短期間の期間制限があります。これを過ぎてしまった場合、地主の承諾を得られる見込みはなくなります。

買受人は、借地権の取得を地主に対抗できなくなるため、地主は買受人に対し、建物収去土地明渡請求ができることとなります(東京高裁平成17年4月27日判決)。

この場合、買受人は買い受けた建物を時価で買い取るよう、地主に請求することしかできません(借地法10条、借地借家法14条)。

関連記事:
弁護士が助言する建物買取請求への対応 その1

弁護士が助言する建物買取請求への対応 その2

2カ月の期間を過ぎて借地非訟を行わなかった場合、買受人が得られる権利は、借地権という土地の価値の大半を占める権利から、「建物の時価」、つまり建物価格及び場所的利益という非常に小さな権利に変化してしまうのです。

これは、借地の競売から2カ月を過ぎても何もアクションがなかった場合、地主側が得られる利益がとても大きくなるということを示しています。


■まとめ


借地権が競売された場合、代金を支払った後の2カ月間に買受人がどのように行動するかで、地主側の選択肢が大きく変わります。

2カ月間に買受人が譲渡承諾を求める非訟手続をしなかった場合、土地を取り返せる可能性があります。

借地を取り戻すために、競売手続から2か月間はあえて買受人に接触しないという選択をする地主もいます。



借地の競売についての基本的な点については、以下のウェブサイトに詳しくまとめてあります。併せてご覧いただければ幸いです。


【借地上の建物の競売・公売における買受人譲渡許可の裁判の趣旨と特徴】
https://www.mc-law.jp/fudousan/25930/

【買受人譲渡許可の裁判の形式的要件】
https://www.mc-law.jp/fudousan/25931/

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